素材そのものを味わい、油を使わないここでの調理法はいたってシンプル。
ゆでる、煮る、がほとんどです。それだけの調理法でも、素材の組み合わせと、お出汁でじっくり煮込むことで出る深い味わいはさまざま、シンプルだからこそ飽きのこないおいしさを味わってみてください。
最も簡単なお野菜の調理法が「ゆでる」です。(最近はシリコンスチーマーでの電子レンジ調理が流行っていますが…当院では電磁波の影響を考え、電子レンジでの食材の調理は極力控えています。)
青いお野菜(葉物)はなるべくたくさん食べましょうと皆様に言っています。妊娠期に必要だと言われる葉酸を多く含みますし、鉄分、カルシウムも豊富です。
日々のお料理のヒントとしては、食事の都度ゆでるのは面倒ですし、省エネの観点から言っても、まとめてゆでてストックしておくことがお勧めです。
沸騰したお湯に茎のほうから入れ、青みが鮮やかになる程度にさっと湯がいてお水にさらします。水気を絞ったら、醤油を少量まわしかけてタッパーなどで保存。冷蔵庫で3、4日もちます。
食事のときは食べる分だけ取り出して味付けを変えてみてください。旦那さんは毎食お浸しなんか食べれない、といっても、妊婦さんは毎食食べましょうね。
青菜だけに飽きたら、キノコ、人参、淡色葉物(キャベツ、白菜など)を交ぜると、味にも見た目にも変化がでて楽しめます。和え衣で味を変えてもいいですね。それから青菜だけでも、ほうれん草と小松菜、小松菜とつるむらさき、など青菜同士をブレンドしても味がかわっておいしいですよ。
青菜と人参のお浸し、キノコ和え、桜エビ和え、ごま、おかか、等
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ここの煮ものは、みりんも砂糖も使わない、ほんのりやさしい野菜本来の甘さ。みなさんに好評を頂いています。コツはお出汁でじっくり煮込むこと。
まずは具材を出汁のみで煮ます。出汁は具材にたいしてひたひたくらい入れます。ここで火が通って柔らかくなるまで煮るのがポイントです。しっかり煮たら、お酒を入れ、また数分煮ます。塩少々で下味をつけ、醤油で味を決めます。調味料を入れて少し煮たら、火を止めて味がなじむまでおきましょう。
写真は食の会でご紹介する基本の煮もの。入っているものは、大根、人参、玉ねぎ、ごぼう(冬はレンコン)、干ししいたけ、こんにゃく、金時豆、昆布
あくまで参考としての材料ですが、お出汁でしっかり煮込んでから味をつける煮ものは、何を煮てもとてもおいしいです。みりんとお砂糖を使わない煮もの、一度作ってみてください。
基本を押さえれば組み合わせはいくらでも!
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松が丘流「炒める」は油を使わず、「少量のお出汁を油に見立てて乾煎りする」ことですが、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか。
フライパンに具材を入れ、出汁少々(お酒を入れても)を入れふたをし、火にかけます。出汁少々の蒸気で具材に火を入れるわけですね。具材に火が通り、水気がなくなったら(料理によってはなくならなくても)味付けをしてできあがり。このやりかたならすぐ火が通るし、思ったよりも味がしっかり決まるのでお勧めです。
あまり煮込みたくないもの、歯ごたえを残したいものにオススメです。
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