母乳の利点については多くのことが言われていますが、ここで主なものを挙げてみます。
赤ちゃんとお母さんが授乳時必ず肌を合わせることで母子ともに情緒が安定します。スキンシップが自然に行われます。
また赤ちゃんがお母さんの乳首を吸うことを吸綴といいますがこのことにより、赤ちゃんは鎮静効果があります。授乳時に出るホルモン、オキシトシンは別名愛情ホルモンともいわれ、かわいいと思う感情が非常に強くなる。
母乳には免疫物質が含まれているので病気を防ぎます。ユニセフの発表では6か月以上母乳だけで育てたお子さんと人工栄養だけお子を比べると肺炎に関してだけ言うと30倍の差があるといわれています。
母乳のたんぱく質は粉ミルクに比べて半消化状態なので、腸にやさしいです。ですから下痢などの時にも飲み続けられるわけです。(ただ、消化しやすいということは、逆に腹持ちが悪く、2~3時間ですぐ空腹になるということです。)
赤ちゃんの腸内で繁殖する正常細菌はビフィズス菌と乳酸菌です。
これらの細菌は通常お母さんの腟内に存在し、赤ちゃんが経膣分娩で腟内を通過中に初めて接触し、それが母乳によって栄養され、赤ちゃんの腸内で増殖します。
乳首を吸われることにより、オキシトシンというホルモンが分泌され、子宮の収縮を促進させ、悪露の排泄を促します。
また、妊娠中に増加した母親の体重は母乳を吸われることによって減少しやすくなります。
(体重3kgの赤ちゃんはお母さんから300kcal分のエネルギーを1日に母乳から吸い取ります。また3ヶ月の赤ちゃんは600kcal分の母乳を飲みます。母乳を与えないということは、1日300~600kcal分の運動、またはダイエットが必要ということになります。) ※600kcalは軽食1回分です
など多くの利点を持っています。
母乳育児を確立させるためには生まれた直後にお母さんの乳首をすぐに吸い、他の栄養を与えないこと、また欲しいだけ与えることが大切といわれます。
出産直後から赤ちゃんと同じ布団でずっとそばにいますので赤ちゃんがほしいときにすぐにあげられます。松が丘助産院で出産されたお母さんの90%以上が1年以上母乳をあげています。
また母乳は量だけでなく、質も大変大切です。おいしい母乳をあげることで赤ちゃんもお母さんもより一層情緒が安定します。
母乳ケアも助産院の大事な役割です。
など、など母乳育児中は様々なトラブルが起きやすいものです。そんな時は是非、まず電話でご相談ください。電話は何時でも対応いたします。こちらの助産院以外で出産された方でもお気軽にご相談ください。またひどいときはぜひ来院してください。
また母乳はやめるタイミングも大切です。母乳育児を突然やめると赤ちゃんはショックを受けます。やめる時も是非ご相談ください。無理のない卒乳をご指導いたします。是非ご相談ください。
また卒乳後の母乳の手入れも行っています。